SONY α7iiで伊丹空港「千里川土手」で迫力の航空写真を撮影してきた(夜間編)

伊丹空港「千里川土手」で迫力の航空写真を撮影してきた(夕方編)の続き

昼間と違い、夜景撮影となるとかなり難易度が上がることに。初めに基本的な夜景撮影時のカメラ設定鉄則を挙げておきます。

・シャッターは手で切らない
シャッタースピードの長くなる夜間(特に超望遠レンズ使用時)は、本体シャッターボタンを押すと確実にブレてしまうためリモコンもしくはレリーズタイマーの使用が必須。カメラモニターでブレていないように見えても、PCモニターで確認するとしっかりブレています。
・手振れ補正機能はoffに

三脚にしっかり固定できていれば手振れすることは無く、逆に手振れ補正機能が誤作動を起こす可能性があるため忘れずにoff(SEL70200GMはレンズ側面にスイッチあり)。
・ノイズリダクションもoff
カメラ本体に内蔵されているノイズリダクション機能がonのままだと、撮影に要した秒数と同じだけノイズ除去に時間を取られます。つまり、SS:30秒で撮影を行うと1分間カメラの操作が不能に。これでは貴重なシャッターチャンスを逃すだけでなくバッテリーも無駄に消耗してしまいます。RAW(RAW+JPG)撮影をしておけば後からいつでもパソコンでノイズリダクション作業可能です。
・フォーカスは固定しておく
明るいうちに合わせたい範囲にオートフォーカスで合わせて固定しておく、もしくは自信があればマニュアルフォーカスで合わせて固定。

148mm ISO:400 F:5.6 SS:1/40 softfocus

夕焼けがうっすらと残る時間帯に差し掛かったところで滑走路の誘導灯が点灯。

星撮影用に購入したソフトフォーカスフィルターを装着することで幻想的な雰囲気に。

400mm ISO:100 F:5.6 SS:2

最大までズーム。このくらいの暗さになってくるとオートフォーカスがやや怪しくなってくるため、マニュアルフォーカスで正確にピント合わせを行いそのまま固定しておきます。

写真手前のグリーンライトの横ラインやや奥らへんにピントを合わせておけば、離陸体制、着陸してくる機体の両方に対応できます。

400mm ISO:100 F:22 SS:25

離着陸のない時に暇つぶしに設定を変えて遊んでみます。目一杯絞って綺麗な光芒を出してみました。

400mm ISO:3200 F:5.6 SS:1/6

そうこうしているうちに、夜間帯の着陸機がやってきます。まずはISO:3200でトライ。全く追いついておらず、フレーミングも失敗。

400mm ISO:25600 F:5.6 SS:1/30

レンズの向きを調整し、ISOも最高(25600)に。それでもシャッタースピード1/30秒であり、着陸機に関しては今回の機材でこれ以上詰められるところはありません。さすがにノイズが目立ちます。

362mm ISO:25600 F:5.6 SS:1/30

5~10分間隔ほどで次々に着陸が見られるため構図も変えて色々試してみます。

着陸機に関してはISO最大で撮る以外に選択肢がなく、画質はこれが限界。しかし、ISOを下げられるチャンスがたまに訪れます。

322mm ISO:25600 F:5.6 SS:1/25

そう、同じ滑走路から離陸してゆく機体もあるのです。着陸機に比べると圧倒的に本数が少ないため、うっかり遠くの空を眺めていたりすると見逃してしまいそう。

322mm ISO:3200 F:5.6 SS:1/3

観察するに、機体の方向転換を終えた後、離陸するまでの間に数秒間ですが静止している時間帯が。その瞬間を狙い一気にISOを下げて撮影すればノイズの少ない綺麗な写真を撮ることができます。写真はISO:3200ですがシャッタータイミングを間違わなければもっと下げてもいけそう(動き出すまでに撮り終わらなければならない)。

362mm ISO:25600 F:5.6 SS:1/30

しかしやはり着陸寸前の写真のほうが迫力があって良いですね。

撮影日は10月頭でしたが、日が暮れると一気に寒くなり長袖パーカーでも厳しいレベルに。周りの方々はダウンジャケットを着こむなど皆しっかり対策をされていました。

最終機は20時頃とのことでしたが、寒さに耐えきれず19時半に退散することに。

リベンジするなら

今回初めての撮影を終えての反省点を挙げておきます。

・寒さ対策は万全に

夏の終わり以降はマウンテンパーカー、ダウンジャケット必須。寒さで撮影どころではなくなる。

・予備バッテリーは多めに

長時間露光撮影の連続となるため、バッテリー消費が早くなります。また、寒さも影響します。フル充電の純正バッテリー2個が空になりました。

・折り畳みのアウトドアチェアがあると楽

休憩用、また交換レンズ、フィルター等の置き場所としても使える。

・α7iiでは高感度が厳しい

ISO:51200(拡張ISO:204800)まで使用できる「α7iii」への買い替えを検討中。SNSに上げる程度であればテレコンバーターを使用せずISOを下げて撮影し、トリミングした方が画質は良いかもしれません。

まとめ

撮影スポットとしては非常に快適な場所であり、真上を通る飛行機は音や風圧も相まって迫力満点。本気撮影のみならず、夜はデートスポットとしても良さそうですね。

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